2話分読んでるかと思っていたら、1話以外は初見でした。私、1話で見切ったんだ・・・ごめん荒川さん。
ん、で。その1話があまり面白くないので、どうかなぁと思ったら、嬉しい誤算。
読める。このマンガ、十分読めるわ。はー・・・安心した。(何)
まとめて読んだら、いいわ〜。厭きることなく一巻まるっと読ませて頂きました。
鋼と同じくテンポいいし。話が王道だし。
それで、読んでて思ったんだけど、これはアニメ向きじゃないかな。マンガよりも激しく。
さすがスクエニのポリモーフィック(略)だわぁ。「獣」そのものを考えるならば、マンガよりもアニメのほうが期待の品になるかもしれません。
作画はもちろん、ギャグもいい。意外に(?!)シナリオは今のところ文句ないことを先に述べておいて。
難を2点。
個々のシナリオは問題ないとしても、多少、構成力に難があるかもしれない。1巻の中にもたくさん、カッコよかったり感動したりキャラの性格を表したり、心情を訴えるいわゆる「キメセリフ」みたいなものがあるんだけど、それらがやや唐突に感じる場合が「結構」ある。
荒川さんの場合・・・鋼の場合「こういうセリフを言わせたいから」こういうキャラにしよう。って、まず最初にテーマがあってから、キャラが作られているのね。多分。
だから、キャラクターのセリフや行動にまったく違和感がない(昔書いた荒川チロル算のことです。)。
複雑に絡み合った複線が、ブレることもない。
なぜなら、それの「正解」や「言わせたいこと」「書きたい場面」がまず最初にあって、それにあわせて進行させているから。(だから荒川さんの描きたいことが少しでも違えば、エドは今のエドになっていなかったと思う)
だけど、獣は多分その逆をいってる。まず、キャラ設定があって、そこから何もかもが派生してる。全部私の妄想だけど
天に七星ありな話がかきたい→7人決めなくちゃ→まず主人公、ヒロイン、冷静な先輩風、ガキ大将風・・・
そんな風に。
獣のキャラ。もう少年漫画における王道中の王道。見た目も、性格も。まるでギャルゲー「ときメモ」のように役割がしっかり分かれている様とか。
そうしてキャラを決めたらそこからエピソードを決めていく。
「主人公をただ一人止められるのはヒロインだよね!」
「主人公は何があっても仲間を信じる人だよね!」
「仲良くないと思われるふたりが声はもらせたら面白いんだよね!」
「自分はタダの役目で一緒にいたはずで友じゃない・・・けど、なぜか助けて「なぜ私は?!」とかなるの超萌えだよね!」
そうやって、エピソードが後つけ。(ちなみに上記はすべて獣でやってます)
どちらも一長一短なんだけど、後者のやり方をした場合、最初に焦点を絞っておかないと「結局何が描きたいのか」わからなくなったり、キメセリフが唐突に思えたりしてしまう場合があります。
非常に統一性を取るのが難しい。
これ、物語の素人さんが陥りやすい罠なんですよねー。
描きたいことがたくさんありすぎて、散漫な内容になってしまっている同人鋼物語をいくつも見てきました。
ほら、私のとか私のとか私のとか!!(爆発)
もうね、身を持ってそのダメさが、ね、うん、身にしみてるから_| ̄|○
あと有名どころで言うとジ●リ版のゲ●戦記とか。でも、作者さんはまさか素人じゃあるまいし。
獣は連載を見越した物語。そのうちキャラも確立されてくるだろうし、獣はまだフォローできる範囲内にはあると思う。
●ド戦記と違って荒川さんの演出力でもカバーできるしな。(マンガに一番大事なのは演出力だと思います)
難の2点目。こればっかりは今後どうなっていくかわからないものすごく不安材料。
私が一年ずっと読ませていただきたある鋼感想書き様が、鋼アニメをすべて見終わって、総評として「可もあり不可もあり」とおっしゃっていました。
まったくもってその通りだと思う。
もちろん・・・不可がないことが最良なんだけど、エンタメにおける一番大事なことって「語れる『何か』がある」ってことなのよね。
その点あのアニメはとてもよい見本でした。
対してマンガ獣は、「可もなく不可もなく」なマンガだと思いません?(杞憂だったら嬉しい)
これは、マンガ・・・エンタメとして致命的です。
不運なことに、王道の話を描こうとしています。物語に奇抜を狙うことは出来ない。
だから別の方向で、早いうちに・・・次の話にでも読者の興味をそそる何かを仕込まないと、連載そのものがヤバイと思います。
がんばれ。チーム・獣の人たちよ!!
荒川さんに苦言。
「難」とまではいかないけど、苦言ついでに今後の課題を。
荒川さんはほんとオヤジが好きなんだなぁと改めて思った。ま、それはとてもいいことなんですけど。(笑)
だけど「色」があまりに少ないです。「色気」。ボイン。
鋼もえっちぽさがないのは弱点だと思う。でもそれは鋼だから許されることです。
こういった物語には、絶対ボイン必要。
ヒロインは暴走主人公をいさめるという爆笑もの(ホントに笑ってしまった)の王道いってんのに「ションベン小娘」だし。
最後の敵キャラがボインだったけど、顔が美人じゃないので「もうっ!(怒)」と思いました。
あそこは、絶世の美女をもってくるところだろう!セリフなかったけどさらった妹に手をだそうとしてたし、えっち要素の素質が十分だっただけに、惜しいことをしました。
オヤジの上手さと対比されるから余計劣って見える。荒川弘の今後の課題はえっち。まごうことなきエロ要素。これ、ギャグでもネタでもなんでもなく、真面目に訴えています。
暇なときを見繕ってワンピースを10回くらい読んだらいいと思います。
ほんと、がんばれ、荒川弘!